Jeff Beck / Freeway Jam風 メインテーマの ダブリング をディレイ2台を使って再現 soundmake ID.12953

Jeff Beckのアルバム『BLOW BY BLOW』からFreeway Jamを題材にしたオリジナルのサウンドメイク方法です。

特にメインテーマのダブリングの部分を生演奏の際一人で再現できるよう構築してみました。
本人と同じ機材、今となっては高価なヴィンテージ品を揃えるのはなかなか難しいところなので手持ちの機材で再現しています。

機材と接続順

設定値と解説

シングルコイル(パッシブ)Fender Noiseless Pickup

①Fender Japan ST57:ギター

ストラトキャスターsb
設定項目 分量
Pickup Pision リア
TONE 100%
VOLUME 100%
設定のポイント
Blow By Blow収録の「悲しみの恋人達」では通称テレギブと呼ばれるフロント、リア共ハムバッカーに交換されたテレキャスターの使用が有名ですがFreeway Jamではアーミングを多用していることからストラトキャスターをメインに使っていると思われます。

今回は自身が所有するFender Japan ST57を使用しました。

全編リードギターと言える曲構成なのでピックアップセレクターは一部を除きリアを基本に考えます。ボリュームはギターがメインのインスト曲なので基本的に全開ですが間奏などで別の楽器にソロプレイを明け渡す際は本体のボリュームを操作しましょう。

TONEもオーバードライブとアンプ側で調節するので事前の音作りの段階ではMAXにしておくと調節しやすいでしょう。

②Landgraff DOD系:オーバードライブ

設定項目 分量
Drive 80%
Tone 100%
Level 40%
クリッピングモード  
メインテーマ演奏時 MSモード
メインテーマ以外 Dumbleモード
設定のポイント
ギターの次には歪みペダルをつなぎます。

今回は現在でも入手しやすいLandgraff DOD系オーバードライブを使いました。

Landgraff DOD系ODに搭載されているクリッピングモードですが、メインテーマ演奏時はMSモードを選択すると原音とダブリング用ディレイ①のリピート音、常時ONの通常ディレイ②のリピート音との分離が良く感じました。

ツマミ類の設定は、
Driveを80%でTONEも全開にして鋭いサウンドを作ります。

LEVELは全体のバランスを考え40パーセントほどです。

DRIVE、TONEとも上げ気味に設定しているのでLEVELを上げ過ぎるとブーミーなサウンドになったりハウリングの原因になります。全体の音量設定はアンプ側で行いましょう。

(Blow By Blowの頃にジェフ・ベック本人が使用していた歪みペダルはColorsoundのOverdriverだと思われますが、ほぼファズの回路なので荒い歪みが特徴と言えるでしょう。
メインテーマ以外の演奏時、歪みのベーシックサウンドとしてはクリッピングモードをDumbleモードにするのがおススメです。ダイオードによるクリッピングを解除してダイレクトな荒い歪みを再現できます。しかし、生演奏の場合はモードを切り替えるのが煩わしいと思うのでMSモードで1曲通す、もしくはクリッピングモード切替付きLandgraff DOD系ODを2台用意して切り替える方法もあります。今回のサウンドメイクはメインテーマ時のダブリングサウンドの再現が目玉ですので歪みサウンドはこの解説の限りではありません。別タイプの歪みペダルやお好みの歪みサウンドでもダブリングの再現は可能です。)

③ディレイ①

設定項目 分量
Delay Time 70ms
Repeat (Feedback) 1回以下
Effect (Level) 100%
設定のポイント
歪みの次にメインテーマ演奏時に使うダブリング用のディレイ①をつなぎます。ディレイタイムを極端に短くしユニゾン風サウンドを再現してみましょう。

設定値は特定のディレイ機種ではなく共通する項目として解説しますが、ディレイ①に温かみのあるリピート音が得られるアナログタイプの機種を使うと原音との違いが出てダブリングの雰囲気が出しやすいでしょう。

まずディレイタイムを70ms前後の非常に短い間隔に設定します。
Repeat回数は1回以下、最小に設定します。Repeatは機種によってFeedbackなどの表記の場合があります。

ダブリングの効果がはっきりわかるようEFFECTレベルは全開にします。機種によってLEVELやE.LEVELなどの表記の場合があります。

この次につなぐディレイ②は通常のディレイ効果を担っていますので常にONのままです。そのためディレイ音が重なって深いリバーブが掛かったように音像が引っ込んでしまう場合はディレイ①のEFFECTレベルを少し下げてみましょう。

逆に使用機材によってダブリング効果がイマイチ判りにくい場合ですがEffectレベルは100%なので、これ以上上げられません。そこでアンプのGAINを少し上げてみてください。クッキリとしたダブリングサウンドを作ることが出来ます。

ただしディレイがセンドリターン接続でない場合GAINを上げ過ぎるとディレイ音が濁ってしまうので上げすぎには注意が必要です。

④ディレイ②

設定項目 分量
Delay Time 390ms
Repeat (Feedback) 3回
Effect (Level) 15%
設定のポイント
ディレイ①の次にはディレイ②をつないでください。ディレイ②は常時ONのディレイとして使うため特殊効果的で目立つディレイ①と比べ一般的で控えめな設定となります。

DELAYタイムを390ms、Repeat(Feedback)は3回程度にすると原曲リードプレイ時などの残響音の広がりに近づけるでしょう。

特にDelay Timeはディレイ①の70msに比べ明確な差をつける必要があります。近い設定値だとディレイ①②のリピート音が重なってディレイを2台使う意味が無くなってしまいます。

エフェクトレベルは15パーセントとかなり小さめです。あまり目立つディレイエフェクトにすると音像がぼやけてしまいます。常時ONのディレイとしては聴き手にエフェクトが掛かっていると気づかれないような隠し味的かつ効果的な使い方にするのが重要です。

ディレイ①と同じ機種でもいいですが、違う機種を使うとリピート音に違いが出て効果を出しやすいでしょう。

この常時ONディレイ②の設定もメインテーマでのダブリングサウンド再現に大きく影響しますのでメインテーマ時とそれ以外で実際の出音を聴きながら設定値を微調節してください。

⑤アンプ

設定項目 分量
GAIN クランチ
TREBLE 75%
MIDDLE 85%
BASS 75%
設定のポイント
歪みはオーバードライブで作っているのでアンプ側のGAINは低めの設定にします。といっても完全なクリーンでもなくクランチ気味に僅かに歪む程度に設定します。僅かなひずみでもオーバードライブの歪みと組み合わさることで迫力のあるサウンドを作れます。

メインテーマのディレイによるダブリング再現が今回のサウンドメイクの目玉なのでアンプのセッティングは特定の機種を指定しません。
イコライジングの設定値は実数ではなくイメージとして捉え各自お使いのアンプや歪みペダルとの兼ね合いで調節してください。

サウンドメイクまとめ

ディレイを含め全てアンプの全面インプットへつないでいますが、アンプ側の歪みはクランチ設定ですのでディレイ音の濁りはほとんどないかと思います。しかし、濁りが気になる場合やもっとアンプを歪ませる場合はディレイ2台をアンプのセンドリターンへつなぎましょう。

今回に限らずディレイによるダブリングサウンドは数多くの楽曲で使われています。設定値は曲ごとに違ってくるでしょうが、様々な曲でも応用できるかと思います。一度試してみてください。