Billy Joe Amrstrong風 メジャー初期 再現機材と設定値

Green Day_Dookieサウンドメイク
Green DayのメジャーファーストアルバムDookieの頃のギターサウンドの再現を目指したセッティング例です。この時期のギターサウンドは歪み、音圧ともに凄まじくパンク以外のジャンルでも注目されていたはずです。今でも参考になるサウンドだと思います。

ビリー・ジョー・アームストロングは改良されたMarshall1959(通称Pete)とノーマルのMarshall1959(Meat)2台を同時に鳴らすことであのサウンドを作っていたようです。

このあたりをヒントに今回は2つのラインをギターアンプ1台でミックスする少し特殊な方法で再現してみました。

ステレオ出力のエフェクターやAUX inのあるギターアンプなど身近な機材で再現できます。

機材と接続順

設定値と解説

ハムバッカー(パッシブ)

①ストラト (ハムバッカー搭載)

設定項目 分量
ピックアップポジション リア
Volume 100%
Tone 100%
設定のポイント
当時本人が使用していたギターはストラトタイプ、ライトブルーのFernandes RSTモデルにハムバッカーを搭載したものを使用していましたので、SSH仕様のストラトが最適でしょう。ブリッジPUのみ使うのでストラトでなくてもハムバッカー搭載のギターなら近い音を出せるでしょう。

②スプリッター

設定項目 分量
チャンネルA  
チャンネルB  
設定のポイント
2台のアンプを再現するためにギターの次にスプリッター(分配器)を使ってギターの信号を二手に分岐させます。専用機器が無い場合でもステレオコーラスペダルなどOFFでも同じ音を同時出力できる機材があれば応用できます。

③アンプシミュレーター 2台

設定項目 分量
Mesa Boogie Triple Rectifierタイプ (チャンネルA)  
Gain 60%
Presence 50%
Treble 5%
Middle 70%
Bass 50%
キャビネットシミュレート 4x12 CELESTION G12M
設定項目 分量
Marshall 1959 Super Leadタイプ (チャンネルB)  
Gain 70%
Presence  
Treble 20%
Middle 20%
Bass 50%
キャビネットシミュレート 4x12 CELESTION G12M
設定のポイント
まずチャンネルAとしたメインの歪みPete側の再現ですがDookieのころのサウンドは特に低音域の出方が特徴的です。

しかし、本家は改造マーシャルなのでアンシミュで通常のMarshall1959モードを選択しても同じ質感は出せません。

そこで数あるアンプシミュレートの中から近いものを探したところMesa Boogie Triple Rectifierタイプが、かなり近い質感に感じました。

EQ類を中低音域を強調したセッティングにします。Gainは60%ですが、そこまで歪んでいないようでも低音域のズッシリした程よいドライブ感を得られるかと思います。

これ以上のGainは過剰となるのでほどほどの値にしておきましょう。




チャンネルBとしたMeat側はノーマルのMarshall1959なので、そのまま同一のモードを選択しても大丈夫です。

Marshall側はクランチ~軽めのオーバードライブに設定してメイン側が深く歪んでいても音の輪郭が損なわれないようにする役割です。

シミュレーターなのでGain設定ができるのですがMarshall1959は単体ではそれほど歪まないのでGainを70%ほどにします。

これでも軽めのオーバードライブサウンドに収まるかと思います。

2台目のアンシミュにはPresence設定が無かったので省略しますが、Treble、Middleともに20%でかなり絞り気味です。

メイン側の低音域が特徴的なので高音域をクランチで混ぜると不自然に目立ってしまいます。

Bassを強調する設定のほうが2台のアンプサウンドをスムーズにミックスできるでしょう。

キャビネットはどちらも4x12 CELESTION G12Mが最適かとおもいます。

⑤AUX inと通常Input同時使用:ギターアンプ

アンプのInputとAux inを使ってミックス
設定項目 分量
AUX in(Mesa Boogieタイプ側) アンシミュ側で設定
通常INPUT(Marshallタイプ側)  
EQ設定 フラット
音量比率 ch1対 ch2 5対4
設定のポイント
Mesa BoogieもMarshall1959もシミュレーターなので最終的にはギターアンプを使います。

さらに両チャンネルをギターアンプ1台でミックスするためにAUX in搭載のアンプである必要があります。

AUX inに接続するのはチャンネルAのMesa Boogie側にしてください。こちらを通常INPUTにつなぐとギターアンプのプリ部がフィルターとなってしまい、せっかくのMesa Boogie Triple Rectifierのズッシリした低音域が削られてしまいます。

AUX inへつなぐシミュレーターの出力端子はラインアウトもしくはヘッドフォンアウトなどを使った方が狙いに近いサウンドになることがあります。この辺りはシミュレーターの得意とするところですが実際に音を効いて最もしっくりくる出力端子を選んでください。



通常インプットにはMarshall1959側を接続します。
EQ類は極力味付けのないクリーンサウンドに設定します。多少質感が変わってもMarshall1959側は補助的なものなので問題はないでしょう。

それよりもメイン側との不自然なミックスにならないよう特に高音域が出すぎないように注意します。



音域だけでなく両チャンネルの音量バランスも大切です。
メインのMesa Boogie側に対し僅かにMarshall側を小さくするイメージです。
5対4としましたが、これは目安なので実際に音を聴きながら自然なミックスになるようバランスを取ってください。

AUX inのMesa Boogie側はギターアンプでの音量調節ができませんので、シミュレーターで最大音量を設定します。
通常INPUT側もマスターボリュームである程度の音量に設定したらシミュレーター側のvolで最終的な音量を設定するのが調節しやすいでしょう。

(なおAUX in付属のモデリングアンプをお使いの場合でMesa Boogie Triple Rectifierやオールドマーシャルモードがあれば、アンシミュは1台で済むうえ別途ギターアンプも用意する必要はありません。)

サウンドメイクまとめ

AUX in端子付きギターアンプは練習用アンプに多いのでバンド演奏に使える大型アンプでは応用が難しいかもしれません。リターン直という方法もありますがセンド端子を介さないリターン直の場合は通常Inputが効かなくなるものが多いようです。

それでもJC-120など通常インプットのch1とch2を使えばミックス自体はできます。ただ通常インプットではギターアンプの項目でも解説したメインの歪みの質感が失われる懸念があります。

アンシミュなので無理にギターアンプを使わず、PAから直接出力してもいいでしょう。

もしくは市販の2chミキサーなどを使えば通常INPUTを使わず両チャンネルともリターン直にするという手もあります。

なお、2つのラインを並列でミックスすると位相のズレにより、どちらか一方が聴こえなかったり特定の音域が削られるなど不十分なミックスになることがあります。どちらかのラインに位相反転スイッチ付き機材を挟むか反転出力になるエフェクターをバッファーとして挟むなど工夫が必要になる場合があります。この辺りは並列接続する機材同士の相性になるので実際に音を出して確認するしかありません。そのままでもスムーズにミックスできる場合もあります。


分岐とミックスには様々な方法がありますがクランチとディストーションのパラレルミックスで歪んでいながら音の輪郭を損なわないようにする手法は様々なジャンルで応用できるかと思います。試してみてください。

(シミュレーターとギターアンプのAUX inを接続する場合3.5mmプラグに変換する必要がある場合があります。各機材の入出力端子をご確認ください。)

*本記事に記載されているアーティスト名および楽曲名、製品名は音色の傾向を説明するための参考情報であり、当サイトと各版権元、アーティストとの関係、関連はございません。

*掲載されているセッティングは、あくまで個人の主観および環境に基づくものです。機材のバリエーションや使用環境によって効果が異なる場合があり、当サイトはその再現性や正確性を完全保証するものではありません。