Chorus
コーラスとは合唱という意味ですがエフェクターでは原音と同じ音を少し遅らせて重ね合わせることで音の揺らぎ効果を出します。
このダブリングにより1本のギターで2人がユニゾンで演奏しているような厚みや広がりを得ることができます。
コーラスの使い方
コーラスを使う場面ですが、まずクリーンサウンドに掛けることにより美しさ、ゆったり感や爽やかさを演出することができます。歪みサウンドにコーラスをかけると音が広がりスペーシーで透明感のある歪みサウンドを作り出すことができるでしょう。
ここでコーラスを実際に使用している曲をご紹介します。どのような場面でコーラスをかけるか参考にしてみてください。
NIRVANA – Smells Like Teen Spirit
この曲ではイントロ後のAメロバッキングでクリーンサウンドにコーラスが掛かっています。激しいイントロ部と対照をなすような静かなAメロを透明感のあるコーラスサウンドで引き立てています。また、ギターソロ部では歪みサウンドにコーラスが掛けられているのでクリーンコーラスとの違いを確かめてみましょう。
OZZY OSBOURNE – Miracle Man
ザック・ワイルドが加入したオジーオズボーンのアルバム最初の1曲目です。歪みサウンドにコーラスが掛かっていて先ほど説明したようにスぺイシーかつ透明感のある歪みサウンドとなっています。この曲に限らずザック・ワイルドのギターサウンドは歪みにコーラスが掛かっているのが標準的といった感じでMXRからZW38 BLACK LABEL CHORUSというシグネチュアーモデルも出ています。歪み+コーラスサウンドの代表的ギタリストと言えるでしょう。
GUNS N’ ROSES – Paradise City
この曲ではイントロのクリーンなアルペジオにコーラスが掛けられています。コーラスの効果により美しく広がりのある演出となっています。
コーラスは大変ポピュラーなエフェクトなので、ほかにも様々な楽曲でコーラスが使われています。色んな曲を注意深く聞いてみてください。また、コーラスは比較的使いどころを選ばないエフェクトだと思いますので薄っすらと曲を通して掛けるなど隠し味的に使う場合も多く大変便利なペダルと言えます。
コーラスの操作
コーラスの基本操作ですが、どのような機種でも共通すると思われるパラメーターを基に解説いたします。
RATE(SPEED)
遅れた音をどのくらいのタイミングで重ねるか時間のズレを操作します。一般的には右方向へツマミを上げていくほど重なるタイミングが短くなっていきます。(揺れが速くなる)逆にツマミを下げるほどゆったりとした揺れになります。
DEPTH
効きの強さ、深さを設定します。ツマミを右に上げるほど強く、深く揺れます。
一般的なコーラス
コーラスには次のような機種があります。
BOSS SUPER Chorus CH-1
基本的な操作がでる定番BOSSの現行品コーラスです。
ARION SCH-Z
有名ギタリストが愛用していたことでも知られるSCH-1の後継で現行機種のSCH-Zです。リーズナブルながら大変すばらしいコーラスサウンドが得られます。ただしSCH-ZはLEVELツマミが無いうえONにすると音量が上がってしまう現象が起きるため改良を施したSCH-ZDも生産されています。こちらはエフェクトON時も原音と同じ音量を保ってくれます。
当SMALLGARAGE製のコーラスCHR-SR1はアナログBBDを用いたナチュラルな揺れが特徴です。通常の揺れのコーラスサウンドからかなり小刻みな揺れまで可変領域の広いSPEED設定が可能となっています。
しかし、最大の特徴はSEND、RETURN端子を標準装備し他のエフェクターと並列にも接続できる点です。これによりエフェクターの組み合わせの幅をより一層広げることができるでしょう。
CHR-SR1に限らずパラレル接続が可能なエフェクターを多数開発しています。